国家資格である放射線技師の仕事について

放射線技師とは、医療現場の中で放射線を扱うことができる専門家である。レントゲンやMRIなどの装置を扱い、医師の指示の下に放射線を用いた治療や検査を行う。
また、検査で使う放射線量が適切か定期的に確認し、被ばく量を管理することも放射線技師の役割だ。
レントゲン室や画像診断室が主な職場になり、がん患者や骨折した患者を相手にすることが多い。
医療機関で働くケースが多いが、放射線を用いた医療機器の開発企業や放射線を用いた企業でも活躍の場が存在する。

例えば、看護師は長い時間患者と接するので、コミュニケーション力が重要となる仕事だ。
一方、放射線技師は患者と関わる時間は少ないが、短い間で患者との信頼関係を築く必要がある。
特にがんの放射線治療では患者との触れ合いが多く、患者へのケアも重要となってくる。
コミュニケーション力が大切なのは看護師と同様だ。
また、放射線技師は画像診断などによって他の職種の方とも連携する機会が多く、チームの一員としてチームワークも求められる仕事である。

放射線技師の資格は看護師と同様国家資格であるため、国家試験に合格することで免許を取得することができるのだ。
通常は文部科学大臣が指定した大学や都道府県知事が指定した専門学校で勉強をし、卒業することで受験資格が得られる。
試験は毎年2月、年1回マークシート方式で行われており、合格率はおよそ70~80%だ。
しかし、新卒者に限ると合格率は8割を超えており、卒業後すぐに受験できるために有利となっている。