放射線技師の現状

診療放射線技師の仕事は、医師の指示の下に検査や治療に必要な放射線照射を行うことである。
この仕事は一般的なレントゲン検査やMRI検査の他にCT検査や造影検査、マンモグラフィなど多くの検査に関係しているのだ。
医師の診断には不可欠な検査である為、殆どの医療現場でこの資格を有している職員を必要としているのが現状である。
さらに、放射線治療や核医学検査などの検査や治療などの需要が高まっており、専門的な知識や技術を持つ診療放射線技師が不足している現状もあるのだ。

医療機関や研究機関において重要な存在である診療放射線技師であるが、さらに女性の需要も増えてきている。
それは行政からの定期的な乳がん検査受診の勧めもあり、乳房X線検査(マンモグラフィ)に携われる女性の技師が必要になっていることに起因している。
この検査は受診することに抵抗を感じる人が多く、診療放射線技師が女性であるならばその抵抗感は軽減できる可能性があるのだ。
従って、女性看護師がキャリアアップも含めて、診療放射線技師の資格を取得するケースも増えているのが現状である。

診療放射線技師は需要が多い職種であり、さらに診療放射線技師の養成を行う大学や専門学校も整備されつつあるので、この資格取得者は増加する見込みだ。
そんな中で、就職や転職が現在よりも厳しくなることも予測される。
とはいえ、放射線に関する検査や治療の技術は常に進んでおり、新たな機器も次から次に生み出されている事実を考えれば、努力次第で自分の希望する職場への就職や転職が可能だ。
常に前向きに学び続けスキルアップに取り組んでいれば、安定した仕事が得られる資格と言えるだろう。